多分ミズナラ2010/03/08

多分ミズナラ
昨年の秋キャンプで拾ってきたドングリ。
かわいらしい双葉。でも一丁前に形はギザギザ。

干し芋2010/03/30

干し芋
大好物。ちょっとまとめて手に入れた。
知人のお婆さまがつくられたもの。

丸ごとタイプと薄切りタイプ。
丸ごとの方はあまり日持ちしなさそうだったので、改めての天日干し。
しっかりと水分を飛ばして日持ちするようにする。
火で炙ったり、バターでソテーすると美味しい。。
しっかり保存できるようにして、小出しに楽しむのだ。

Sarpaneva/サルパネヴァ2010/03/31

Sarpaneva/サルパネヴァ
この鋳物の鍋にはじめて出会ったのは8年前のスウェーデン。ストックホルムの小さな古道具屋のショウウィンドウ。店は閉まっていたけれど、そのフォルムと持ち手の機構に釘付けになった。後に調べてみると、フィンランドの有名デザイナー、Timo Sarpaneva/ティモ・サルパネヴァ氏による名作であった。店先でみつけたときは、店の雰囲気も相俟ってデザイナー物なのか民具的な物なのかその中間の感じに一目惚れしたのを覚えている。
ストックホルムのショウウィンドウ
サルパネヴァは、かのiittalaのi-ラインの創設にも深く係っていたり、父親が鍛冶職人であった事がこの鍋のデザインに伏線を添えているように思えてとても感銘を受けた。余談になるけれど映画かもめ食堂にも小道具として登場している。家で肉じゃがを作っていた鍋と、食堂キッチンシーン左奥のカウンターに2つ並んでいる。

そして、最近そんな鍋を手にいれた!

たまたまアンティークショップを眺めての遭遇。一気にストックホルムでの記憶がよみがえる。。一度廃盤になったものの、iittala社から復刻されているのは知っていたけれど、デザインショップにピカピカで並んでいるのを見ると、何かつんと威張って見えて初めて見つけた時の好印象が持てずにいた。でも今回見つけた鍋は、初めて見た鍋と同じような雰囲気を纏っていた。鍋底に王冠を冠した”R“のロゴ、W.Rosenlew社製のオリジナル版。復刻版は、蓋の内側だけでなく、鍋の内側も琺瑯挽きになっているけれどW.Rosenlew社製は蓋の内側のみ琺瑯挽きになっている。稀少性が嬉しいのではなくて良くも悪くもデザインのオリジナル性に魅かれるのかもしれない。想像に易いのは、焦げ付いて洗うのが大変とか、きちんと手入れをしないと錆びるとか、大方そんなところだろう。でもそれを楽しみたい。焦げた焦げなかったで一喜一憂してみたり。鍋を洗う大変さが記憶に残る料理なったり。そういう事の積み重ねが愛着につながって行くのだと思う。サルパネヴァがそこまで意図したかは分からないけれど、そんなところまで許容できるモノが好きだ。

しかしこの初期モデル、少々曰く付きである事がわかった。赤色のモデルはフィンランドの切手のモチーフになるほどのナショナルデザインにも関わらず生産中止になっている。琺瑯部分から流出する重金属カドミウムの量が安全基準値を超えている恐れが有るというのだ。さらに詳しく調べて行くと、二つの可能性に辿り着く。一つは、赤色の色素としてカドミウムが使われている可能性が有るという事。言われてみれば、よく使う絵の具の中にカドミウムレッドという名前がある。つまりこの場合は赤色のモデルに限る問題なので、自分が入手したモデルには該当しない。もう一つの可能性は、そもそも琺瑯自体の組成にカドミウムが含まれている可能性。この場合、色は関係なく材質の問題なので全てのモデルに嫌疑が掛かってしまう。集められる情報は全て拾ってみたものの、英語やフィンランド語のサイトからでは解読きないものもあって、結果的に日本語のサイトの中から前者の疑いが強い事が分かった。しかし後者の可能性も全否定出来る根拠が得られなかったので、手に入れたこの鍋も依然被疑者の域は脱せれず仕舞いとなってしまう。北欧の家庭やお店では現役使われているようだし、この鍋の場合、疑惑の箇所は蓋の内側だけなので、気にしすぎと言えば気にしすぎのような気もするけれど、あえて毒を口にする必要も無く、なによりモヤモヤすることなくこの鍋と付き合って行きたいので少々手を加える事にした。まずは蓋の内側の琺瑯を小叩いて剥がし取っていく。琺瑯製品をぶつけたり落としたりするとガラス質が欠けて地の金属が見えてしまうあの要領。掻き落とした上で研磨する。これで琺瑯部分は完全に取り除かれてただの鋳物の鍋になった。そして錆が浮かないように油を焼き付けるシーズニングを施して完成!言い方を変えれば単に鍋のリフォーム。物理的にも、愛着の対象としても耐力や許容力のあるものつくりは素晴らしいと思う。生まれた北欧を遠く離れ遥々僕の手元にやってきてくれた鍋。かつてこの鍋でどんな料理がつくられたのだろう。。そんな思いを馳せるとワクワクする。最初の仕事はやっぱり炊飯。いつもの土鍋とどう違うか。。わくわくしながら火にかける。鋳物だけに土鍋より熱の周りがよいので沸騰が早く、炊きあがりもしっかり米粒が立っていた。味は。。まぁ状況的に美味しくない訳はなくて、白飯で二膳をたいらげ。。ごちそうさま。

なんかこう、過程が楽しめたり、それを受け止めてもらえる感じがたまらなく好き。さて、次は何をつくろうか。。やっぱり煮物系かな。。長い付き合いになりそう。